公務員が宅建士の資格を取得するために努力している方もいると思います。
今回はそんな公務員と宅建士の資格について紹介していきたいと思います。
公務員が宅建士の資格を取る意味はある?【自己啓発にはなります】
結論から言うと公務員では宅建士資格を使う場面というのもないですし、もちろん副業も禁止ですし、宅建士の試験勉強で得た知識が実務で役立ったという実感もそれほどはないと思います。
ですが自己啓発の意味では大いに役立つと思います。新しいことを学べば今の仕事の見え方も変わりますし、宅建士の資格を持っていると転職や独立にも役立ちます。
さらに地方公務員の業務分野は宅建士の試験内容と被る部分が多いので、一般の人よりは勉強にも取り組みやすいと思います。
公務員が宅建士をとっても基本的に使うことはない
公務員が宅建士の資格をとっても基本的には使うことはないでしょう。
行政が不動産取引するときはプロの不動産業者がサポートする
市などの行政機関が土地や建物を購入もしくは売却することもありますが、その取引にはプロの不動産業者が入ってサポートしています。
宅建士をとっただけの公務員の方では行政のそういった取引でどこに注意しないといけないかもわかるわけもないですし、その関係の仕事を任されることもあまりないでしょう。
逆にそういった行政の不動産売買についてアドバイスできるほどの力があれば、公務員をやっている場合ではなく、不動産会社の社員や経営者として働いたほうが儲かると思います。
公務員は副業禁止・宅建士資格は生かせない
公務員は副業禁止です。ですので宅建士のアルバイトをしたりすることもできません。
最近では副業を認めている企業もすごく多いですが、さすがに行政団体は国民や市民から税金をもらって運営されているので、その中にいる公務員が副業していいことになると国民や市民に信用してもらえなくなるので、副業が解禁されることもないでしょう。
公務員である限りは宅建士の資格を活用することは難しいでしょう。
宅建士の知識が公務員の実務に役立つかはかなり微妙
宅建士の資格試験の勉強で得た知識が公務員の実務に役立つかもかなり微妙です。
宅建士の試験には「法令上の制限」という項目があり、その中の内容は「国土利用計画法」「都市計画法」「建築基準法」の知識が出題されます。そういった分野は市役所や都道府県庁にも「建築課」や「都市計画課」などの課があるように、そういった課に配属されている公務員の実務と関わり合いのある分野でもあります。
ですが、そういった課に配属されない公務員の人も多いですし、関係する実務をしていたとしても
- 宅建試験と実務は全然違う
- 都市計画関係がそれほど出題の多い重要テーマではない
- 宅建の試験勉強を終えると1年以内に全部忘れる
という理由で特に実務で役立つ感覚はないと思ったほうが良いでしょう。
公務員が宅建士の資格を取得するメリット
しかしそれでも自己啓発としての意味合いあるので公務員の方にも宅建士の資格取得はおすすめです。
公務員の自己啓発にいい宅建士
宅建士の試験勉強は自己啓発になります。公務員になり収入や雇用は安定しているけれど、このままずっと公務員人生を送っていいものかな?新しい知識を取り入れたい!という自己啓発欲はそのまま放置しておくのも不健康です。
そこで公務員の方には宅建士の資格取得はいい自己啓発になります。資格をもっていると自信にもつながりますし、今の仕事の見え方も変わってくる場合もあります。
公務員は宅建士の試験の関連分野なので勉強もしやすい
公務員は宅建士の資格試験には有利だと思います。なぜなら行政がらみの出題が多いからです。
宅建士試験の出題は、行政が許可したり、免許を与えたり取り消したりと、公務員の方が働く行政が関係した出題が多いです。
それに関係する部署で働いていなくても「〇〇さんのいる部署のことかな?」という風にイメージして勉強できるというのは、結構勉強の取り組みやすさが違うと思います。
公務員は試験慣れしているから宅建士試験も有利
公務員の方が宅建士試験が有利なのは「試験慣れ」というところもあります。
公務員の方は公務員試験を合格しているのである程度試験勉強や試験本番に慣れています。不動産業者には高卒や中卒の人たちもたくさん働いていますので、宅建士試験にもそういった受験生がたくさんいるのですが、そういった方たちの難しいところが「試験慣れ」のなさです。
どう勉強すればいいのかとか勉強する習慣などを一からつけないといけないの、より宅建士の合格は難しくなります。
ですが公務員の方は、試験慣れをしていないということはないです。
不動産関係会社への転職に役立つ
公務員に限ったことではないかもしれませんが、宅建士の資格は転職にある程度役に立つ資格です。
先ほども出てきたように、本当に転職しなくても、社内で嫌なことがあったときに宅建士の資格を使って転職しようかなと思えるだけで自信になると思います。
公務員が宅建士登録をするのは副業禁止規定には違反しない
最後に公務員には副業禁止規定というものがあります。そして宅建士の資格試験に合格すると次は宅建士の登録をして宅建士証を受け取るという手続きになります。
やはり頑張って勉強して合格したものなので使わないとしても、登録までして「宅建士証」を手にしたいものです。
そこで問題になってくるのが、宅建士の登録をすると公務員の副業禁止規定に抵触しないかということですが、これは全く問題ありません。
その次に進んで「どこかの企業での専任や勤務の宅建士登録」をすると副業禁止規定に定昇くする可能性があるんで気を付けましょう。
公務員を定年退職になった後に宅建士を活用?
人によっては公務員時代の経験や人脈を生かして、定年退職後に不動産業者に就職したり、独立開業したりする人もいます。
夢があったり、お金がなかったり様々な事情があると思いますが、宅建士の資格を取っておけば、公務員を定年退職後の選択肢にも幅ができるという部分もあります。
公務員が宅建士の資格を取る意味はある?【自己啓発にはなります】:まとめ
公務員が宅建士の資格を取っても、資格自体を使うチャンスは全くなく、知識も公務員の実務に直接役に立つとも言えない。
だが宅建士の資格は自己啓発にもなるし、宅建士資格取得により自信が付いたりする。それに公務員の方にとっては宅建士試験は他の方より有利な場合も多いので、狙い目の資格。
コメント