宅建士の資格を取得して、それで満足という方も結構多いようですが、実際に宅建士の資格を活かしていくとなると、不動産業者に就職しないといけません。
不動産業者ってブラックだから就職したり転職したりするのが心配という方もいるかもしれません。今回はそんな宅建士の資格を活かす職場「不動産業者」のブラックなところを紹介していきたいと思います。
宅建士の資格を利用してブラック企業に就職・転職【不動産業界の闇】
宅建士の資格を利用して不動産業者に就職したらブラック企業だった、という話もよく聞きますよね。
なぜ不動産業者がブラックと言われるかというところで考えると
- 歩合給の割合が高い・固定給が少ない
- 拘束時間が長い・休日も関係なし
- 営業ノルマによるプレッシャー
- 上司による理不尽な詰め
というようなものがあります。一つ一つ解説していきます。
ブラック不動産業者で宅建士は何をさせられる?
ブラック不動産業者に就職したら宅建士はなにをさせられるのかというと、簡単に言うと「低賃金の大量の仕事」です。
歩合給の割合が高い・福利厚生はない
不動産業者は歩合給が高く・固定給が低いところが多いです。契約件数によってはすごい給料をもらえるというチャンスもありますが、逆に言うとすごい低賃金で働かされる可能性もかなりあります。
特に不動産業を始めたばかりでは、そんなに契約もあがりません。
経験がないためうまくいかないという部分もありますが、契約ができる可能性のあるようなお客さんを担当させてもらえないということもあります。
福利厚生も、もともと存在しない場合もあれば、あるけど実質的に使えないという場合も多いです。上司や先輩が使っていないので使えないという、暗黙の了解が成立しているところが多いでしょう。
休日など関係なし・残業も多い
ブラック不動産業者で給料面とセットであるのが、拘束時間の長さです。
残業があるなしというレベルではなく、定時という概念が存在しない場合が多いです。
不動産業はお客さんにあわせて仕事をしないといけない業種です。契約などはお客さんが休みの土日祝日や、平日でも仕事が終わってからの晩の7時や8時からスタートすることが多くなります。契約後の書類の整理などをしていると日をまたぐこともよくあります。
営業ノルマや生活していくための契約数クリアに追われる
不動産業者のブラックなところといえば「営業ノルマ」もあります。営業ノルマはないけれど固定給が少ないので契約しないと実質的に生活ができない「実質的営業ノルマ」という会社もあるでしょう。
営業ノルマは心理的なプレッシャーがすごいです。休みの日でも成績が上がっていないときは心穏やかに休めません。不眠症などになる方もいます。
理不尽に上司に詰められる
最後に上司の理不尽な説教があります。ブラック不動産業者名物ともいえるでしょう。
- 理論的では全くない感情論
- 一貫性なく前言っていたことと180度変わる話
- そして昔の武勇伝
が毎日のように続きます。
ブラック不動産体験談【個人の体験談です】
ここからは一般的ではないかもしれない私個人の不動産業者で経験したブラック体験談を紹介します。
最初は基本【敗戦処理担当】
契約をあげないと給料はすごく少ないのが不動産営業マンです。
経験豊富な営業マンや店長などの役職者は契約が不思議とあがるのですが、それは個人の能力だけではないことに途中で気づくことでしょう。
実は、お店に問い合わせが来た段階で、「これは無理とか」「これは契約まで行く」とかだいたいわかるのです。わかる要素についてはここでは詳しくは書きませんが、この問い合わせを営業マンに割り振る担当の人にとっては、ある程度どの営業マンに契約をさせるかコントロールできます。
そして新人営業マンにはどんな問い合わせを担当させるかというと、契約に繋がらない可能性の高いモノばかりです。いわゆる敗戦処理なのです。なぜなら、いいお客さんを経験の浅い営業マンに担当させて失敗されるとすごく困るからです。
こいつに任せればまあ大丈夫だろうと、認識されるまではいいお客さんは担当させてもらえないのです。
初めての作業も基本1人で放置される
不動産業者は基本社員教育システムがありません。放置です。
私は同僚や上司に聞くのがあまりうまくなかったので、(基本友達いない人種なので)外部の人にすごく聞いていました。
初めての契約も調査から書類作りまで指示は「やってきてー」だけで、何をどうすればいいかわかりませんでした。最終的には不動産協会に聞いてやっていました。
初めての引渡しも、なぜか上司がすぐにいなくなって・・・。イオン銀行だったんですが、上司はイオンのゴルフ用品店に行ってしまって(笑)。イオン銀行の方に「振込伝票ってどう書くのか」「普通どういう流れなのか」すごい聞いていました。
駐禁エリア駐車・スピード違反強要
不動産営業マンはお客さんの家に行くこともあります。
そんな時に駐車スペースが毎回あるかというとそうでもありません。そんな時に平気で駐車禁止エリアに停めるように言われたりします。
明らかに遅めに出て、遅れるからということで「もっと飛ばせ」という感じでスピード違反を強要されることもありました。
違法契約の重説担当
ときには違法な契約の重要事項説明担当にされる場合もあります。
信用して重要事項説明書や契約書にハンコを押していると、その取引でトラブルが発生した場合に責任を取らされたり、宅建士免許を取り消されたりする場合もあるので気を付けましょう。
どうしても無理ならすぐに辞めて大丈夫
これらが不動産業者のブラックなところですが、全部の業者がこれなわけではないです。自分が就職したところのブラックなところが気になった場合は、すぐに辞めても大丈夫です。
色々な不動産業者を短期間のうちに渡り歩いて自分に合ったところを探す人もいます。
ホワイトな企業を探し当てる人もいれば、だいたい全部こんな感じなんだと理解して業界に適合する人もいます。こんな業界イヤだと別の業種に就職される方もいますが・・・。
とにかくすぐに辞めても全然大丈夫ということです。転職の多い業界なので辞めても次に就職する先はまだまだあると思って気楽に辞めましょう。
悪いところといいところは表裏一体
また今回は悪いところを強調して書いていますが、それによるいいところもたくさんあります。
私の場合は休若くして結構な給料を持って帰ることもできていましたし、今しろといわれれば嫌ですが休まず働いていて当時は充実していました。ノルマを達成したり、特に事務所のノルマをみんなで達成した時の喜びは今でも素晴らしい思い出として残っています。
私はものすごく仕事に意識が集中していた当時には不動産業界のブラックさがぴったりだったと思っています。
宅建士の資格を利用してブラック企業に就職・転職【不動産業界の闇】:まとめ
宅建士の資格を利用して就職できる不動産業者のブラックなところは
- 歩合給の割合が高い・固定給が少ない
- 拘束時間が長い・休日も関係なし
- 営業ノルマによるプレッシャー
- 上司による理不尽な詰め
こんな感じ。
確かにブラックな部分はあるが、悪いところと良いところは表裏一体。
良いところを感じれなければ我慢せず、すぐ辞めるというのが一番。
コメント