不動産投資は宅建士の方が有利?【アパート経営などに資格は必要か】

不動産投資は宅建士の方が有利?【アパート経営などに資格は必要か】 宅建士資格の活かし方

宅建士の資格は当然不動産業者で働く時に役に立ちます。しかしその知識は仕事以外で不動産関係の手続きをしたりするときにも役に立ちます。

マイホームを購入する時や親族の家を相続した時などもそうですが、不動産投資をするときにも宅建士の資格試験で得た知識というのは役に立つことがあります

不動産投資は宅建士の方が有利?【アパート経営などに資格は必要か】

不動産投資は宅建士の方が有利?【アパート経営などに資格は必要か】

ですが、結論から言うと、不動産投資をするにあたって「宅建士を持っていた方が有利か?」と聞かれると、「特にそうでもない」です。

不動産投資は宅建業ではないので資格は不要

不動産投資は宅建業には当たらないので宅建業免許は不要です。誰でもできますし宅建士の資格を持っている必要もありません。

資格試験で合格するために勉強した知識が役に立つことは大いにあると思いますが、絶対に不動産投資に宅建士の資格やその知識が必要不可欠化と言われれば、そうでもありません。

「不動産投資の勉強」をしたほうが良い

不動産投資をすることを考えると宅建士の資格試験の勉強をするより、不動産投資の勉強をしたほうが良いでしょう。

不動産投資の勉強は国家資格とかはないと思いますが、ネット上にも情報はたくさんありますし、書籍もたくさんできるので基本的には独学になるかと思います。

宅建士の資格試験には不動産投資とはあまり関係のないところがほとんどです。不動産投資をしたいのならあえて宅建士の資格を取る必要はありません。

「不動産投資がしたい」のか「宅建士の資格が取りたい」のか自分の中で考える必要があります

不動産投資で宅建資格が役に立つ3つの項目

不動産投資で宅建資格が役に立つ3つの項目

それでも宅建士の資格が不動産投資に役立つ場面というのも大いにあります。

法規制や重説について理解できる

宅建の資格試験には「法令上の制限」や「権利関係」という科目があります。

法令上の制限」は前面道路、用途地域、日影規制、高度規制などの法規制についての知識が問われます。こういった知識は実際に投資物件を購入する時などには検討の指標になります。

権利関係」は主に民法などの仕組みや借地借家法の考え方が知識として問われます。民法の知識はさまざまな形態で取引関係が作られる実際の不動産取引について、取引の内容を理解したり、借地借家法の知識は投資物件を借りてくれる賃借人との関係を理解する上ではとても役に立ちます。

また購入時にはこれらの知識をもっていると、不動産業者の説明や契約時の重要事項説明書の理解度もあがり、業者に騙されたり、不当に高く購入させられたりという危険性も少なくなるでしょう。

取引相手からの信用度があがる

不動産取引にはさまざまな人間が携わります。

物件を紹介する不動産業者や物件の売主や融資を受ける場合には金融機関も取引の関係者として参加します。

そういった中でただの不動産投資家ではなく宅建士の資格を持っていると相手の信用度は上がります。「不動産関係法規や税務について最低限の知識がある人」として見られます。

このように見られることによって、値段や条件の交渉がうまく運んだりすることもあります。

不動産投資家が不動産業者になることがある

最後に不動産投資をしていた人が、興味を持ちすぎて不動産業者になることも時々あります

もし自分がそうしたくなった時、宅建士の資格を持っていないと宅建業免許を取得することができないため、宅建士の資格を持つ誰かを雇わないといけなくなります。

しかし宅建士の資格をもっていると自分の宅建士免許を使って宅建業の免許を取得することができます。

将来的な選択肢も増やせる意味でも不動産投資に宅建士資格が役立つと言えるでしょう。

反復継続して不動産売買をすると宅建業免許がいる

反復継続して不動産売買をすると宅建業免許がいる

しかし不動産投資にも宅建士の資格が必要な場合があります。

それはたくさんの物件を売買する場合です。宅建士の試験勉強をしている方には常識問題かもしれませんが、「宅建業」に該当する事業を行う場合は宅建業免許を取る必要があります

「宅建業」に該当するためには「反復継続性」という要件があります。つまり短期間のうちに買った物件を売ったりを何物件かで繰り返し行う事です。

こういった何度も不動産を売買するような不動産投資をすると、自分の宅建士の資格を使うなどして不動産業者が取るような「宅建業免許」を持っておかないといけないのです。

どんな取引を何度繰り返せば反復継続していることになるかは、都道府県庁によっても見解が異なる部分があり、あまり明確に決まっていない事柄です。「年に3物件の売買なら免許は要らない」とか言いますが、決まっているわけではありませんので、危ないと思った場合は都道府県庁に相談しましょう。

不動産投資は宅建士の方が有利?【アパート経営などに資格は必要か】:まとめ

不動産投資に宅建士資格はほとんどの場合で不要

ですが宅建士資格の試験で得た知識は不動産投資に役には立つ

不動産投資をしたいのか、宅建士資格をとりたいのか考える必要がある。ゆくゆくは不動産投資をしたいけど、まず宅建士でも取って不動産に関する基礎知識を手に入れるというのも全然あり。

コメント