宅建は簡単・楽勝と言われる5つの理由【本当はそうでもないです】

宅建士・最年少合格者と最高齢合格者を見習うべき 宅建士試験とは

宅建士試験は簡単・楽勝などとネットでかかれている記事もよく見ます。1か月ほどの勉強期間で取得可能でしたというようなものもあるますよね。

今回はそんな宅建士資格合格が楽勝と言われる5つの理由を紹介していきたいと思います。

宅建は簡単・楽勝と言われる5つの理由【本当はそうでもないです】

宅建は簡単・楽勝と言われる5つの理由【本当はそうでもないです】

宅建士資格が簡単・楽勝と言われる5つの理由は

  1. 宅建には受験資格がない
  2. 試験形式がマークシート
  3. 他の法律系の資格と比べれば簡単
  4. 宅建は対策がしやすい
  5. 不合格者はそもそもあまりネットで発信しない

です。それぞれ解説していきます。

宅建が簡単と言われる5つの理由

宅建は簡単・楽勝と言われる5つの理由【本当はそうでもないです】

宅建が簡単と言われる理由は主にこの5つです。1から4は資格試験に関しての理由、5は見ているのがネット記事だけであるという事情による理由です。

1.宅建には受験資格の条件がない

宅建には受験資格の条件がありません。年齢や性別・学歴に関わらず誰でも受験することができます。

国家資格には受験資格が設けられているものが結構多いです。例えば社労士は一定の学歴か実務経験か一定の資格をもつものに受験資格を限定しています。そのほかにも看護師や歯科衛生士なども学校に数年行かないと受験できません。

このように社会で意外と使えるけれども、受験資格の条件のない資格は珍しいです。

受験することが簡単というだけで、合格することが簡単とは言っていない。合格率は16%前後であることは忘れてはいけない

2.試験形式がマークシート

宅建の試験形式がマークシートというのも簡単だと言われる理由の一つです。記述式の出題はありません。

行政書士などでは、マークシートと数問の記述式問題が出題されます。そのほかにも測量系の資格であれば製図などの作業を求められる資格もあります。全問完全マークシート方式は意外と珍しい資格試験と言えます。

全問マークシートであれば「もしかしたら運がよければ合格する可能性もある」という意味で簡単といわれている部分もあるでしょう。

普通の運の持ち主なら4択なので50問中良くて13問正解です。合格点は35点周辺ですので、人の3倍近くの運がないと合格できません。

3.他の法律系資格と比べれば宅建は簡単

他の法律系資格と比べれば宅建は簡単という風にも言われます。法律系の登竜門的資格なので。ここで法律系資格の必要な勉強時間で比較すると以下の通りで

資格勉強時間
公認会計士3000時間以上
税理士3000時間以上
司法書士3000時間
不動産鑑定士2000時間
中小企業診断士1000時間
社会保険労務士1000時間
行政書士800時間
宅建士300時間

確かに1番簡単です。しかもダントツで簡単と言えるでしょう。

あくまで比較の問題です。エベレストに比べて富士山は低いと言っているようなものです。富士山も登ったら登ったで大変です。

4.宅建は対策がしやすい

宅建はある程度試験範囲が限定されているので、他の法律系の資格と比較すると対策がしやすい試験になります。

特に「宅建業法」の科目では、例年の出題はかなり似通ったものになるので集中して勉強すれば満点を取ることも可能です。

また例年の出題傾向の蓄積とそれほど毎年変化のない試験ということもあり、宅建合格を目指す学校などでは攻略法がある程度確立されており、それに従って努力すれば問題ないという道筋があります。

攻略法はありますが、その攻略法にはある程度の量の暗記が待っています。攻略法がわかっていても実行できなければ意味がありません。

5.不合格者はそもそもあまりネット発信しない

最後に、そもそも不合格者の意見がネット上に出ることはないので、合格した人の意見が目立つということです。

記事を書くにしろ、掲示板に書き込むにしろ、ヤフー知恵袋に回答するにしろ、書き込むのは意外と大変です。文章を書かないといけないですし、他の人につつかれたりしないように考えないといけないです。

宅建に不合格になってしまってその時のこと、つまり自分の失敗談をみんなに聞かせてあげようと思ってそこまでできる人は少ないです。どちらかというと合格した嬉しい話をみんなに聞いてほしかったり自慢したい人のほうが多いでしょう。

ネット上に宅建は簡単というのが多いのはこういった理由もあるでしょう。

ネット上ではなく現実の不動産業界では「ユーキャンを買ったのに挫折した」という話が一番多い体験談です。

宅建が簡単・楽勝の人もいる

宅建は簡単・楽勝と言われる5つの理由【本当はそうでもないです】

しかし中には本当に宅建が楽勝の人もいます。一番多いケースが現役の法学部生や学生時代法学部でゴリゴリ民法を勉強していた人です。

宅建業法の科目はある程度対策して得点できるので、問題は民法の科目という人が多いと思いますが、法学部関係者は民法でも得点できてしまいます。得点源が2つあればそれは当然有利です。

基礎知識があるというのは恐ろしいもので、最低限過去問をしておけば、あとは何となく答えがわかるという感じで暗記があまり必要ない人もいます。

ちなみに何年不動産業者で働いていたとしても宅建士の試験が有利になるわけではありません。宅建士の試験の内容は現役不動産営業マンでも「なんか聞いたことあるけど、知らない」という内容ばかりです。実務での経験のせいで引っ掛け問題に引っかかるケースの方が多いと思います。

宅建のネット記事は通信講座に申し込ませたいだけ

宅建は簡単・楽勝と言われる5つの理由【本当はそうでもないです】

最後にネット記事の信ぴょう性についてですが、

(他の分野でもそうですが、)宅建に関するネット記事は、記事を読んでもらって、そこからのクリックで何か教材を買ってもらったり、資料請求させて広告収入を得る「アフィリエイト」か「自社製品の販売」を目的に運営されています

ですのであまり宅建は簡単です、と書いてしまうと、最後にやってくる「この通信講座がおすすめです」という一番大切なところに繋がりにくいのです。簡単ならそんなものを買わずに独学で合格できるという風になってしまいますので。

ですがあまりに難しいと書くと今度は宅建の受験自体を諦めてしまうのでやはり商材は売れません。。。

そうなると

宅建は結構簡単であなたにも合格するチャンスはあります。

と書いてからの

でも舐めてはいけません。本当は難しいのでおすすめの通信講座はこちら

という書き方になっているのがほとんどです。もちろん今見ているこのサイトを含めて。。。

厳密に言うと、簡単か難しいかを皆さんに教えるために記事がかかれているわけではなく商材を買ってもらうセールストークとして書かれているということは理解しておかないといけません。

宅建は簡単・楽勝と言われる5つの理由【本当はそうでもないです】:まとめ

宅建が簡単と言われる理由は

  1. 宅建には受験資格がない
  2. 試験形式がマークシート
  3. 他の法律系の資格と比べれば簡単
  4. 宅建は対策がしやすい
  5. 不合格者はそもそもあまりネットで発信しない

の5つ。

宅建は簡単・難しいというネット記事を信用しすぎるのもいかがなものかと思います。

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